チームビルディング

ソース原理から学ぶチームビルディング【第2回目@全8回】:誰もが自分の人生のソースパーソン?自分のコールを”受け取る”方法

はじめに:ソースパーソンとして第一歩を踏み出すためにーーコールを受け取る

「ソース原理」では、すべての活動やプロジェクトは ひとりの想い(ソース) から始まります。その想いが芽生える瞬間を 「コール(Call)」=呼びかけ と呼びます。

  • 「こんなことを実現したい!」
  • 「なぜか心がざわつく、どうしても気になる」
  • 「頭で考える前に“やらなきゃ”と思ってしまう」

こうした内なる呼びかけが、まさにコールです。
そして、このコールを受け取った人は ソースパーソン となり、創造の道を歩み始めます。ここで大事なのは、ソースパーソンは「特別な才能を持った一部の人」ではない、ということ。
次の章から詳しく見ていきましょう。

コールとは?

「コール」は、あなたの内面から湧き上がる 小さな声 のようなものです。
それは必ずしも大きなビジョンや壮大な使命感ではなく、

  • 「この本を翻訳してみたい」
  • 「近所の空き地を花でいっぱいにしたい」
  • 「職場の雰囲気をもっと明るくしたい」

そんな些細な思いつきから始まることもあります。

ソース原理では、すべてのプロジェクトは誰かが“そのコールを聞いた瞬間”から動き出すとされます。
つまり、コールは すべての始まりの合図 なのです。

誰もがソースパーソンになれる

多くの人は「ソースパーソン」と聞くと、スティーブ・ジョブズやイーロン・マスクのようなカリスマを思い浮かべるかもしれません。
ですがソース原理におけるソースパーソンは、そんな特別な人を指してはいません。

ソースパーソンとは、
「コールを受け取り、自分の行動で応えた人」 のことです。

つまり、日常の中で誰でもソースパーソンになれる。
それは「才能」や「適性」とは関係なく、むしろ 勇気や素直さ に関わるものなのです。

たとえば、家族や友人のために新しい習慣を始めた人も、その瞬間は立派なソースパーソンです。

コールを受け取るか、スルーをするか

ここで分かれ道があります。
人は日々、たくさんの小さなコールを受け取っています。

  • 「こんな勉強を始めたい」
  • 「仲直りのために声をかけたい」
  • 「もっといいやり方があるはずだ」

しかし、その多くは「時間がない」「自分には無理だ」「また今度」とスルーされてしまいます。ソース原理が伝えているのは、「コールを受け取るか、スルーするか」ただそれだけの違いで、人はソースパーソンになるかどうかが決まるというシンプルな真実です。

コールの受け取り方ーー垂直と水平

こで重要なのが「コールをどう受け取るか」です。
その方法には大きく垂直水平の2つがあります。

垂直(Vertical)

直感やインスピレーションとして「上から降りてくる」ように訪れるのが垂直のコールです。
まるで宇宙から情報をダウンロードするように、一瞬でビジョンが浮かび上がることがあります。

例)

  • 夢の中で、これからやるべき事業の全体像が鮮明に見えた
  • 瞑想していたら、突然「これをやるべきだ」という強烈なメッセージを受け取った

このタイプのコールは説明が難しいものの、多くの人が「降りてきた!」と直感的に表現します。

水平(Horizontal)

一方で、外の世界とのやりとりや観察から立ち上がるのが水平のコールです。
人との対話、現場での経験、社会の変化など「横から押し寄せる波」のように訪れます。

  • 顧客との会話から「こんな商品が必要とされているんだ」と気づいた
  • チームでの雑談から「じゃあ一緒にやってみよう」という企画が生まれた
  • 災害や社会課題に触れて「これは放っておけない」という使命感を覚えた

水平のコールは、現実との共鳴 から自然に立ち上がります。

垂直と水平の違い

  • 垂直 → 「内的直感・宇宙的なインスピレーション」
  • 水平 → 「現実世界・周囲との関わりからの気づき」

ソースパーソンは、この2つのルートのいずれか、または両方からコールを受け取り、プロジェクトを始動させます。

おわりに―コールを受け取ることから旅は始まる

今回取り上げた「コール」は、すべての創造の出発点です。
ソースパーソンかどうかは、そのコールを受け取るか、スルーするか にかかっています。

  • 垂直=直感やインスピレーション(上から降りてくる感覚)
  • 水平=現実との関わりや他者との共鳴(横から押し寄せる気づき)

この二つの経路を通じて、誰もがソースパーソンになり得るのです。

次回は、チームビルディングのカギとなる「チームを活性化させる方法!!クリエイティブフィールドに活力を与えるためにソースパーソンがやるべきこと」について、詳しく探っていきます。お楽しみに

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この記事を書いた人

納土 哲也

岐阜県飛騨高山市生まれ。
人財育成・組織開発のコンサルタントとして、100社以上の企業の人財育成・教育体系の構築を手がける。2014年にチームビルディング事業の事業責任者として立ち上げに従事。
2018年に本場のチームビルディングを学ぶため、オーストラリアへ単身留学。現地のチームビルディング企業で、ゲーミフィケーションをベースとしたチームビルディングメソッドを学び、2019年に帰国。2021年に株式会社Teamieを創業。

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