チームビルディング

ソース原理から学ぶチームビルディング【第3回目@全8回】:チームを活性化させる方法!!チームに活力を与えるためにリーダーがやるべきこと

はじめに:停滞したチームに活力を注入するためにリーダーがやるべきたった一つのこと

どんなに優れたメンバーが集まっていても、なぜかチームが停滞することがあります。
アイデアは出るのに進まない、熱意はあるのに動き出せない…。そんな状況を打開し、チームを活性化させるためにリーダーがやるべきことは何でしょうか?

ソース原理の視点から答えるなら、それは「”リスク”を取り続けること」です。
ここでいう”リスク”とは、一般的にイメージするような「危険を犯す」といったものとは異なります。

ソース原理における”リスク”とは?リスクを取らない場合のチームへのネガティブな影響とリスクを取り続ける場合のチームへのポジティブな影響について解説をしていきたいと思います。

ソース原理におけるリーダー=ソースパーソン 〜最初の一歩を踏み出す人〜

ソース原理では、リーダーとは「人を動かす立場」ではなく「クリエイティブフィールド(=チーム)を生み出す人」、すなわちソースパーソンを指します。

たとえばキャンプの場面を想像してください。
夜になり、誰もが寒さを感じているけれど、火を起こすのは面倒だと思っている。
そこに一人が「よし、やろう」と火打ち石を打ち始める。最初は小さな火花でも、それを見て他の人が薪を集め、風を送る。やがて大きな炎となり、みんなが温かさを分かち合える。この「最初の一歩」がソースパーソンの役割です。
逆に、ソースパーソンがリスクを避け、安全圏にとどまっていると、誰も動き出さず、寒さの中でじっとしているだけになってしまいます。

「リスク」とは何か? 〜危険ではなく、不確実さへの挑戦〜

ここで改めて整理すると、リスクとは「不確実なものへの挑戦」です。

  • 新しい企画を打ち出す
  • まだ実績のない方法を試す
  • 誰もやったことがない領域に足を踏み入れる

これは「危険」ではなく、むしろ未来を切り拓くための クリエイティブな一歩 です。

イメージとしては、霧の中を歩くようなもの。足を踏み出すときには不安がありますが、その一歩が道をつくり、後に続く人たちにとっての目印となります。

なぜリスクを取ることがチームを活性化させるのか?

1. 方向性が明確になる

誰かが先に踏み出すことで「私たちはこの方向に進む」と示されます。
→ 灯台の光のように、進むべき道が見える。

2. 仲間の力が引き出される

不確実な領域に入ることで、他のメンバーが「自分も役立てる」と感じ、主体的に動き出します。
→ 火を起こした人に、他の仲間が薪を持ち寄るように。

3. エネルギーが循環する

停滞感を破る最初の一歩が、場に新しい流れを生み出し、チーム全体に活力が広がります。
→ 川に最初の一滴が流れ込むと、やがて大きな流れになるように。

クリエイティブフィールドに生まれる「磁場」

活性化されたチーム=クリエイティブフィールドには、「磁場」 が生まれます。
磁場があると、自然と人が惹きつけられ、仲間が増え、エネルギーが循環し始めます。

  • 新しいメンバーが加わりたいと思う
  • 外部から協力者や支援が集まる
  • 内部のメンバーも「この場に関わりたい」と自発的に動き出す

まるで磁石が鉄片を引き寄せるように、活性化したクリエイティブフィールドは自然に求心力を持ちます。

一方で、リーダー=ソースパーソンがリスクを取らず、安全圏にとどまり続けると、「磁場が澱む」 と言われています。
磁場が澱んだフィールドには惹きつける力がなくなり、次第に人もエネルギーも離れていきます。

つまり、磁場を生み出すか、澱ませてしまうかは、ソースパーソンの姿勢にかかっているのです。

まとめ 〜リスクと磁場の関係〜

チームを活性化させるためにリーダーがやるべきたった一つのこと。
それは、「不確実なものに一歩踏み出し、リスクを取り続けること」です。

その姿勢は、チームに命を吹き込むだけでなく、磁場を生み出す ことにつながります。
磁場があるチームは人や資源を自然に引き寄せ、活力を増していきます。

逆にリスクを取らないと磁場は澱み、やがて求心力を失ってしまいます。

だからこそ、ソースパーソンは勇気を持って不確実さへ一歩を踏み出し続けることが大切なのです。

次回は、「プロジェクトを成功させるソースパーソンの3つの役割〜起業家・案内人・守護神〜」について解説をしていきます。お楽しみに!

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この記事を書いた人

納土 哲也

岐阜県飛騨高山市生まれ。
人財育成・組織開発のコンサルタントとして、100社以上の企業の人財育成・教育体系の構築を手がける。2014年にチームビルディング事業の事業責任者として立ち上げに従事。
2018年に本場のチームビルディングを学ぶため、オーストラリアへ単身留学。現地のチームビルディング企業で、ゲーミフィケーションをベースとしたチームビルディングメソッドを学び、2019年に帰国。2021年に株式会社Teamieを創業。

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